スキップしてメイン コンテンツに移動

鈴木大拙展(ワタリウム美術館) Daisetsu Suzuki : Life = Zen = Art (Watari Museum of Contemporary Art)

 

ワタリウム美術館と言えば、現代アートの展覧会が多いが、今回のテーマは鈴木大拙。

通常は、2階から順に上に上がっていく構成が多いが、今回は、4階から下に下がっていくという、いつもとは少し違う構成の展覧会だった。

4階は、展示室に入るのに靴を脱ぐことが要求される。そこには畳が敷き詰められていて、座禅を連想させる。

中には、鈴木大拙の書や、外国語に翻訳された、鈴木大拙の書物などが展示されていた。

3階は、鈴木大拙にゆかりの、柳宗悦や岡倉天心、同郷の哲学者である西田幾多郎などの書などを展示。

そして最後の2階の展示室には、ジョン・ケージ、ナムジュン・パイク、ヨーゼフ・ボイス、サリンジャーなどの禅や鈴木大拙を連想させる作品や、南方熊楠の土宜法龍宛の書簡などが展示されていた。

鈴木大拙という思想家が、仏教界のみならず、哲学や文学、絵画、音楽など、様々な分野に与えた影響の大きさが、そうした展示品や作品で実感することができた。

Speaking of the Watari Museum, there are many exhibitions of contemporary art, but this time the theme is Daisetsu Suzuki.

Normally, there are many exhibitions that go up from the 2nd floor, but this time the exhibition had a slightly different structure, starting from the 4th floor and going down.

On the 4th floor, you are required to remove your shoes to enter the galleries. Tatami mats are laid out there, reminiscent of Zen meditation.

Inside, D.T. Suzuki's writings and other foreign language translations of D.T. Suzuki's books were on display.

On the 3rd floor, there are exhibits related to Daisetsu Suzuki, including works by Yoshimune Yanagi, Tenshin Okakura, and Kitaro Nishida, a philosopher from the same town.

Finally, in the exhibition room on the second floor, works reminiscent of Zen and Daisetsu Suzuki by John Cage, Nam June Paik, Josef Beuys, Salinger, etc., as well as Kumagusu Minakata's letters to Horyu Togi are displayed. was

Through these exhibits and works, I was able to get a real sense of the magnitude of the influence that the philosopher  Daisetus Suzuki had not only on the world of Buddhism, but also on philosophy, literature, painting, music, and many other fields.
















コメント

このブログの人気の投稿

フジタが目黒にやって来た(目黒区立美術館) Anatomy of the Museum Collection (Muguro Museum of Art, Tokyo)

総数2,400点を超えるコレクションを誇る、目黒区立美術館の流れを振り返る展覧会。 この美術館は1981年に開館したが、当初は海外に留学したり海外で活躍した画家の作品を中心に収集することを目指していた。 犬やウサギなどがキャンバスの中で飛び跳ねている、藤田嗣治の”動物群”が最初の収蔵作品だったという。その作品が展示会場の入り口に誇らしげに展示されていた。 その後、目黒区ゆかりの作品が美術館に寄付されるようになって、コレクションの内容は次第に充実したものになっていたという。 さらに1998年以降は、絵画以外にも陶芸や彫刻、デザイン作品なども増えて多彩なものになっていった。 2014年に行われたジョージ・ネルソン展など、この美術館で行われたデザイン関連の展覧会に行ったことを思い出す。 4つのコーナーに分かれて展示された作品によって、そうした美術館のコレクションの歴史を辿ることができた。 An exhibition that looks back on the flow of the Meguro Museum of Art, which boasts a collection of over 2,400 items. The museum opened in 1981, and initially aimed to collect mainly the works of artists who studied abroad or were active overseas. It is said that Tsuguharu Foujita's "Animal Group", in which dogs and rabbits jumped around on canvas, was his first collection. The work was proudly displayed at the entrance of the exhibition hall. After that, works related to Meguro Ward began to be donated to museums, and the contents of the collection gradually expanded. Since 1998, c

古美術逍遙(泉屋博古館東京) Stroll through the Art of East Asia (Sen-Oku Hakukokan Museum)

  泉屋博古館東京のリニューアルオープンを記念する展覧会の第3弾は、中国や日本の書画や工芸品を展示するという内容。 雪舟や伊藤若冲の絵画も見応えがあったが、やはり中国絵画のコーナーが圧倒的だった。 この美術館で過去に何度か目にしてきた、八大山人の安晩帖。いつも頁ごとの展示となってしまう作品だが、今回展示されていたのは、第6図の鱖魚だった。 石濤の黄山八勝図冊。それほど大きくないページの中に、実に細かい筆使いで青みがかった山水画が描かれている。 その幻想的な世界観にしばし見惚れてしまい、時間を忘れてしまった。 日本の絵画からは、周文の筆によると伝わる山水図。こちらも中国の絵画に負けずに、なんとも言えない幽玄の雰囲気を、驚異的な筆使いで表現していて、見応え十分。 最後の第4展示室には、文房具と煎茶の道具が飾られて、合わせてその隣に張瑞図や許友の絵も展示されて、中国の文人世界を感じられる、素晴らしい空間になっていた。 The third exhibition to commemorate the reopening of Sen-Oku Hakukokan Tokyo will feature Chinese and Japanese calligraphy, paintings, and handicrafts. The paintings by Sesshu and Ito Jakuchu were also worth seeing, but the Chinese painting corner was overwhelming. Anbancho of Hachidaisanjin, which I have seen several times in the past at this museum. The work is usually displayed page by page, but the one displayed this time was the trout fish in Fig. 6. Huangshan Eight Victories Book of Shitao. In the not-so-large pages, a bluish landscape painting is drawn with really fine brush

塩見允枝子+フルクサス(ときの忘れもの) Shiomi Mieko + FLUXUS (TOKI-NO-WASUREMONO)

  フルクサスのメンバーとして活動していた塩見允枝子と、フルクサスの他のメンバーとの作品が展示されていた。 日本からフルクサスから参加した人物といえば、オノ・ヨーコの知名度が圧倒的だ。 塩見允枝子の作品をまとめて目にするのはこれが初めてだったが、オノ・ヨーコに引けを取らないユニークな作品が多く、見応えがあった。 世界全体をステージとして見立てて、各地のメッセージを送ってパフォーマンスをイベントを行ってもらい、その結果を共有するというアイデアは、いかにもフルクサスらしい。 また、壁にずらりと並べられていた、星座を観察するための窓、という作品もユニークだった。60年代の別なテーマの作品を、2019年にテーマを変えてリメイクした作品。いまだに創造の意欲は衰えていないようだ。 フルクサスの他のメンバーでは、ナムジュン・パイク、ジョナス・メカス、ジョン・ケージらの作品が展示されていた。 フルクサスを始めたマチューナスの、デザイナーとしての才能が遺憾無く発揮された、フルクサス新聞が展示されていて、そのユニークな構成にしばらく見入ってしまった。 Works by Mieko Shiomi, who was active as a member of Fluxus, and other members of Fluxus were on display. Speaking of people from Fluxus from Japan, the name recognition of Yoko Ono is overwhelming. This was the first time I had seen Mieko Shiomi's work as a whole, but she had many unique works that were on a par with Yoko Ono, and it was worth seeing. Her idea of ​​using the entire world as a stage, sending messages from various places to perform events and sharing the results, is very Fluxus-like. Also unique were t